結婚式の披露宴や2次会で、レイアウトやゲストの座席を示す「席次表」。必要不可欠なペーパーアイテムのひとつですが、載せる項目を含め、作り方が分からず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、結婚式の席次表についてご紹介。マナーや載せる内容、用意する方法などを解説しているので、これから結婚式を控えている方は参考にしてみてください。
結婚式の席次表とは、披露宴会場の見取り図にゲストが座る位置を載せた表のことを指します。席次表は結婚式の受付時に配布し、披露宴の際にゲストが自分の席を確認するための、重要なペーパーアイテムです。
席次だけでなく、新郎新婦のプロフィールやメッセージ、料理のメニューなどを掲載したモノを準備する方が多数。新郎新婦のことをよく知ってもらうほか、披露宴が始まるまでの待ち時間にゲストを退屈させないようにしたり、ゲスト同士が話す際の話題になったりする役割も果たします。
座席表・席順表は、文字通り単に座る席の順番を定めた表のことです。一方で、席次表とは結婚式を含むお祝いパーティー、かしこまった会合といったイベント時の、上座と下座を考慮したうえで定めた座席の順番表のことを指します。
「座席の順番」という意味としての違いはありませんが、「座席」は日常的に使われるのに対して、「席次」はかしこまった儀式・イベントの際に使われる言葉です。よって、儀礼である結婚式には「座席表」ではなく、「席次表」が正しい用い方です。
披露宴会場での席次は、どこでもよいわけではなくマナーがあります。新郎新婦が座る高砂席に向かって左側が新郎、右側が新婦のゲストが座る席。高砂に近い席が上座、新郎新婦から遠い席が下座となるので、配置にも気を付ける必要があります。
上座には主賓、仕事関係の方々、友人、親族の順番となり、下座には家族を配置するのが一般的。新郎新婦から一番近い席が上座、一番遠い席が下座です。
ただし、北海道東北などの地方によっては親族・家族が上座となる場合もあるため、地域の風習を確認して席次を決めましょう。
会社関係の方々を招待する場合は、役職の順番や社歴で上座から配置するのがマナー。また、介助が必要なゲスト、子連れのゲストなどは移動しやすい入口付近席に配置するなどゲストに合わせた配慮をしましょう。
先述した席次の基本マナーを加味しながら席次を載せましょう。ゲスト同士の関係性や居心地のよさも考えて配置を考えます。
仮に仲の悪いゲスト同士がいる場合はテーブルを別にするなどの配慮も必要。ゲスト全員に気持ちよく列席してもらえるよう、よく考えて決めましょう。
ゲストに新郎新婦のことを知ってもらうための席次表プロフィール欄。必須ではありませんが、ゲストに親しみを持ってもらったり、披露宴が始まるまでの話のネタにもできるため、盛り込む新郎新婦が大半です。
載せる項目としては、2人の思い出の写真や幼少期などの写真などを載せたうえで、
・生年月日・血液型・職業などの基本情報
・好きな食べ物や趣味などの好きなこと
・新郎新婦お互いに関するQ&A
などを載せるのが一般的。新郎新婦のお互いに関するQ&Aには、第一印象や思い出に残っているデート、子供は何人欲しいかなど、2人の仲むつまじい様子が伝わる項目を盛り込みましょう。
席次表プロフィールについて詳しくはこちら。
参照:結婚式の席次表プロフィールには何を書く?回答例もご紹介
披露宴で出される料理のメニューは、披露宴会場の座席に置くこともありますが、席次表と一体化してしまうことで費用を抑えることが可能。また、ゲストからしてもペーパーアイテムがかさばらないメリットがあります。
ただし、項目が多すぎることでごちゃついていると感じる方もいるため、ほかの項目との情報量を加味し、載せるかどうかを決めましょう。
新郎新婦がゲストに向けてお礼や挨拶をするメッセージは、ぜひとも設けたい欄です。結婚式当日は忙しく、ゲストひとりひとりとじっくり話す時間は、なかなか取れないことがあります。
そこで、席次表を使い、時間を取って新郎新婦のために集まってくれたゲストへの感謝の気持ち、今後の抱負、ゲストに楽しんでほしいという気持ちをしたためましょう。
【席次表のメッセージ例文】
本日はご多用のなか
私たちの結婚式にお集まりいただきありがとうございます
この日を無事迎えられたのも 皆様に温かく見守っていただけたおかげです
短い時間ではありますが
ごゆっくりとおくつろぎいただき 楽しんでいただけますと幸いです
これからはお互いに支え合いながら 人生を歩んでいきます
これからも末永いお付き合いをよろしくお願い申し上げます
結婚とともに住所が変わる場合は、新居案内として住所を書く場合もあります。ただ住所を書けばよいというわけではなく、案内に一言「下記住所に引っ越しました 近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください」などのメッセージを添えて書きましょう。
名前は新姓+新郎の名前、新婦の名前を並べて書きます。「○○(新郎or新婦の名前)が得意の料理を作りおもてなしいたします」などのユーモアのある一言を添えてもよいですね。
結婚式場や式場が提携している業者に頼めば、間取りが正確で分かりやすい席次表を作ることが可能です。デザインの数は限られており、料金は高くなる傾向にありますが、楽に席次表を用意できる方法です。
制作期間も2~3ヶ月と長めの傾向にあるため、余裕を持って依頼しておくことが重要。1部あたりの費用相場は約800~1500円です。
自分で席次表の制作を請け負う業者を探すのもひとつの手。豊富なデザインのなかから、自分たち好みの席次表を作れて、制作期間も約1.5~2ヶ月と式場に頼むより短い傾向にあるのが魅力です。
ただし、式場によっては1部あたり約100円前後の持ち込み料がかかる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。1部あたりの費用相場は約300~600円です。
費用を安く抑えられ、制作期間も短めにできる手作り席次表。パソコンにある程度慣れている方におすすめの方法ですが、無料のテンプレートを配布しているサイトもあり、簡単に作成することもできます。
制作期間は約数日~1ヶ月と、制作をする方のスケジュール次第です。かかる費用はテンプレートの料金や紙代・印刷代で、約100~300円が平均。外部業者に頼むのと同様、持ち込み料は確認しておきましょう。
席次表を手作りする際のテンプレートについて詳しくはこちら。
参照:結婚式の席次表のテンプレートおすすめ15選|無料でダウンロードできるサイトもご紹介
遅くとも3ヶ月前までには、席次表の制作依頼先を決定し、式場のウェディングプランナーに伝えておきましょう。半年ほど前から準備する新郎新婦も多くいます。
デザインや紙の素材などにこだわりたい場合は、ある程度考えておくとスムーズ。同時に、席次表のタイプについても考えておきましょう。定番の三つ折りのほか、パンフレットタイプにしたり包状に巻く「くるくる席次表」にしたりとパターンがいくつかあります。
結婚式の1~2ヶ月前には、招待状の出欠も取れるため、しっかり全員から出欠の返答がきているかを確認しながら席次を決めます。同時にゲストの名前に添える肩書きも考えておきましょう。ゲスト全員が、新郎新婦とどのような関係なのかをひと目で分かるようにするのが重要です。
また、席次以外にもプロフィールの内容や料理メニューなど、載せる内容も早めに考えておきましょう。
結婚式の2週間前までには、できあがった席次表の原稿を確認します。特にゲストの名前や肩書きなど、誤字脱字は念入りにチェックしましょう。
ウェディングプランナーや第三者にも見てもらうことで、よりミスをなくせます。確認後、問題がなければ印刷し、席次表が完成です。手作りの場合は、試し刷りをしてできあがりをよく確認してから印刷しましょう。
「席次表をなしにすればペーパーアイテムの費用を節約できるしいらない」と考える方もいるかもしれません。しかし、席次表はゲストを披露宴会場の自分の席に案内するための大事なモノのため必要です。
立食パーティー形式や少人数婚の場合、席次表はなしでも大丈夫ですが、着席型の場合は基本的に作るようにしましょう。ただし、テーブル番号とゲストの名前が書かれた「エスコートカード」で代用することは可能です。
席次表自体の準備は、結婚式の約4ヶ月前から下調べを始めるという新郎新婦が多数です。席次表はペーパーアイテムのなかでも、作るのに手間がかかるモノのひとつなので、早めに準備しておくのがベターです。
ゲストの出欠が取れるまでは名前や肩書きは入れられませんが、どこにどのような立場の方を配置するか、プロフィールにはどんなことを書くかなどはあらかじめ考えられます。工夫しながら余裕を持って準備しておきましょう。
席次表に書く「肩書き」とは、新郎新婦との関係や、会社などで働いている場合は会社名や役職のことを指します。すべて省略せずに入れましょう。
親族の場合、両親や姓が同じ兄弟には「様」は付けません。また、いとこの子供に対しては「従甥」「従姪」と記載するなどマナーがあります。
会社関係のゲストの場合の肩書きは、株式会社を(株)などと省略するのはNG。社長・部長・課長などの役職を付けるのはもちろん、役職名がない場合も目上の方には上司・先輩など肩書きを付けましょう。
学生時代の先輩・後輩にはそのまま書くほか、特に親しい場合は「友人」と記載しても構いません。恩師や習い事の先生の場合は「先生」と記載してもOKですが、華道や書道などの先生は「流師範」と書くべき場合もあるので注意しましょう。
結婚式の席次表とは、披露宴でゲストが座る位置を示しているだけでなく、ゲストに楽しんでもらう意味もある、大切なモノです。席次のほかに、新郎新婦のプロフィールやメッセージ、料理メニューを盛り込むため、早めに準備しておきましょう。
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