ホテルのプライベートガーデンやガーデンチャペルなどで行う「ガーデンウェディング」。開放的で、映える写真を残しやすいなどのメリットがあります。しかし、どれくらい費用がかかるのか、どんなドレスを着ればよいのかなど、悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ガーデンウェディングの費用や流れ、ドレスや演出についてご紹介。雨の場合の対応についても解説するので、参考にしてみてください。
ガーデンウェディングとは、その名の通り屋外で行う結婚式のスタイルのひとつです。海外挙式では多くみられるものですが、近年日本でも人気。挙式自体をガーデンで行ったり、披露宴をガーデンパーティーにしたりとさまざまな方法があります。
会場は緑に囲まれたガーデンチャペルや、ホテルなどのプライベートガーデンが一般的。日本庭園で和風のガーデンウェディングも可能です。
また、夕方~夜に行われる場合は、ナイトガーデンウェディングといわれます。天候がよければ、星空のもとでロマンチックなウェディングを叶えることも可能です。
壁や天井がないため、開放的な雰囲気でできるのがガーデンウェディングの1番の魅力。高砂席を設ける必要がないので、ゲストと近い距離で結婚式ができ、特に少人数の結婚式に向いています。
また、アットホームな雰囲気で行えるため、ゲストにもリラックスしてもらうことが可能。料理も立食ビュッフェなどで、新郎新婦とゲストが思い思いに会話しながら楽しめるのがポイントです。
青空や緑にドレスが映え、フォトジェニックな写真を残せるのもガーデンウェディングの魅力です。桜・新緑・紅葉など四季折々の美しい風景も残せます。
また、狭い披露宴会場だと全身写真を残すことが難しいものの、屋外であれば全身写真を撮りやすいのもメリット。そのため、靴にこだわる方にもおすすめの結婚式スタイルです。
ガーデンウェディングにかかる費用は、会場や演出などによって異なります。国内のホテルのプライベートガーデンを利用する結婚式は、挙式・披露宴セットで約200~300万円が相場。通常の結婚式より10~30%ほど高額な傾向があります。
おおまかに、ガーデンウェディングにかかる費用の項目は以下の通り。
・会場代
・挙式にかかるサービス料
・飲食代
・衣装代(ドレス・タキシード)
・装花
・着付けやヘアスタイリング、メイクなど
・介添え
・写真や映像撮影
・演出
演出や飲食代、装花などをグレードアップすると費用も高くなります。あらかじめ自己負担上限額を設けておくのがおすすめです。
ホテルなどでの結婚式で、披露宴会場がそのホテルのプライベートガーデンといった場合は、そのプランにガーデン利用料が組み込まれている場合と、別途費用がかかる場合があるので確認しておきましょう。
ガーデンウェディングでは、どの時期に式を挙げるかも重要なポイントです。気候もほどよく、新緑にドレスが映える春や、紅葉で風情を感じられる秋が人気の時期。
夏や冬は挙式の費用を抑えられる傾向にありますが、ガーデンウェディングでは特に、暑さや寒さ対策が必要です。ゲストのことや、ゲストへのおもてなしのことも考えた上で時期を決めましょう。
自分たちがイメージする式から、会場を選びましょう。教会(キリスト)式なのか、神前式なのか、人前式なのかで選ぶ会場は変わってきます。
シンプルでナチュラルな雰囲気にしたいのか、派手でゴージャスな雰囲気にしたいのか、結婚式のテーマやイメージを固めたうえで会場を選びましょう。また、招待したいゲストが大まかに何人かも事前に決めておくと、より会場を選びやすくなります。
ガーデンウェディングには、どうしても避けられない悪天候のリスクもあります。雨の場合に対応できるかどうかも、しっかり相談しておきましょう。ホテルウェディングなら基本的に、雨の場合に向けて対策をしていることが多く、屋内に変更できます。
大きいテントがあり、小雨ならガーデンウェディングができる会場や、全面ガラス張りなど全天候型の会場を選ぶのもおすすめです。
ガーデンウェディングは、一般的な結婚式と違い、ドレスに向き・不向きがあります。
まず、芝生や土の上を歩くことが多いガーデンウェディングでは、トレーン(引き裾)がないドレスがおすすめ。ただし、トレーンは着脱できるモノもあり、挙式ではトレーンをつけて、ガーデンでの披露宴が始まったら取るとスタイルの違いを楽しめます。
また、パニエ入りだったりベルラインだったりと、ボリュームのあるドレスは、移動を伴う場合は歩きにくくなるので注意が必要です。
一方で、ガーデンウェディングに向いているドレスは、自然となじみやすいナチュラルなドレス。色はオフホワイトやアイボリー、パステルカラー、スモーキーカラーなど、自然になじむ淡い色合いのモノがおすすめです。
形はワンピースタイプ、AラインやIラインドレス、エンパイアドレスなど、「細身なラインで動きやすいドレス」を選びましょう。
ガーデンウェディングならではの演出として、「バルーンリリース」や「バブルシャワー」演出などがあります。ゲストと一緒に楽しめる演出を選ぶのがおすすめです。
また、夕方~夜にナイトガーデンウェディングをする場合は、イルミネーションやキャンドル、ランタンなどを使い、非現実的で幻想的な雰囲気を演出できます。
会場によって、演出が制限される場合もあるため、自分たちの希望の演出ができるか事前に確認しておきましょう。
ゲストへの招待状は結婚式当日から3ヵ月前を目途に送ります。消印は、大安・友引など吉日になるようにするのが日本の習わしです。
特に、ガーデンウェディングの場合は、服装について具体的な指定をするのがベター。(ストールやコートを羽織ったままでも大丈夫な旨、屋外を楽しめるカジュアルな服装で来て欲しい旨など)
また、雨天の場合や夏、冬など気候でゲストが不安にならないよう、「雨天の場合でも屋根付きの場所なのでご安心ください」「冷たい飲み物やうちわをご用意しています」「ブランケットなどをご用意しています」などを書き添えるとより丁寧です。
結婚式の招待状は業者に頼んだり手作りしたりとさまざまな方法がありますが、おすすめは無料で作成できるWeb招待状「Weddingday」。
必要項目を入力するだけで簡単にページを作成でき、URLをゲストにSNSやメールなどで共有するだけ。招待状にかかる手間や費用を抑えたい方はぜひチェックしてみてください。
青空の下でできるガーデンウェディングに憧れる方は多いものの、雨や強風などの悪天候や虫、ほこり、立ちっぱなしなどにより、ゲストが最悪だと感じてしまうケースもあります。
せっかくのおめでたい式が台無しになってしまうケースも…。ガーデンウェディングで最悪になってしまうケースを抑えておき、対策を練りましょう。
天気は直前にならないとどうなるか分かりません。強風だったり雨が降ったりと悪天候に見舞われてしまう場合もあるでしょう。
途中で雨が降り出したり、強風が吹いたりすればドレスやメイク、ヘアセットが乱れてしまいます。また、特に強風の場合は料理に虫やほこりが入りやすく、最悪だと感じてしまう原因になってしまいます。
特に日本では海外ウェディングと比較すると、四季の変化があるもの。特に夏はジメジメして暑く、冬は寒く新郎新婦・ゲストともに最悪な思いをしてしまう場合もあります。梅雨明け~夏の場合は特に虫も多く、苦手なゲストにとって最悪の事態となるでしょう。
披露宴やパーティーなどのガーデンウェディングは立食の場合が多く、立ちっぱなしだと辛いと感じるゲストも多くいます。ガーデンウェディングはあまり短い時間ではありません。特にヒールを履いている方や年配の方などは辛いと感じる場合が多いでしょう。
オフシーズンは式場代が安くすみますが、過ごしやすさやゲストのことを考慮すると、気候に左右されやすいガーデンウェディングでは、高くても過ごしやすい時期を選ぶのがベターです。
ガーデンウェディングのベストシーズンは3月末~5月頃、9月末~11月頃。夏に行うなら、暑さが和らぐナイトガーデンウェディング、冬であればあたたかい日中に行うなども手です。
ガーデンウェディングでは、特に風雨の対策が必須。ほとんどの式場では雨の対策を行っているため、大きいテントを張っておくのか、強い雨の場合は屋内に変更できるのかなど、事前にしっかりと打ち合わせをしておきましょう。
また、強風対策に関しても、風をよけられるスペースの確保や、装飾に飛ばされるモノや倒れるモノは使用しないなど事前に相談や対策が必要です。
夏や冬にガーデンウェディングを行う場合でも、しっかり配慮をすればゲストに快適に過ごしてもらうことも可能です。
例えば、夏なら日差しを遮る大きいテントやうちわ、冷たいスイーツを用意、冬ならブランケットだけでなく屋外ストーブやカイロ、あたたかいドリンクを用意するなど、道具を用意するだけでなく、飲食物などに工夫をする方法もあります。
また、花粉症対策にティッシュを多めに用意したり、虫よけスプレーを用意したりとゲストが快適に過ごすための心配りをしましょう。
ゲストの疲れを配慮して、立食パーティーではなく、着席型のスタイルでガーデンウェディングを行う方法もあります。ゲストの年齢層や男女比なども考慮しながら、着席なのか、立食なのかを選びましょう。
ガーデンウェディングを立食パーティー形式で行う場合も、椅子やテーブルを用意しておくことが必要。特に、女性や年配の方の人数に対して、少し多めに用意しておくと、座れずに困るゲストが出なくて済みます。
ガーデンウェディングは、美しい緑や青空の下、開放的な雰囲気でできたり、フォトジェニックな写真を残せたりなどのメリットがあります。屋外でしかできない特別な演出や、ガーデンウェディングに合わせたドレスを選びましょう。
ただし、悪天候や疲れなどにより最悪な思いをすることがないよう、ゲストの過ごしやすさを重視することが重要。全員に気持ちよく列席してもらえるよう、準備や工夫をして最高のガーデンウェディングにしましょう。