結婚式に列席してもらうゲストの満足度に大きく関わる料理メニュー。せっかくのお祝いの席なので、ゲスト全員に美味しいと思ってもらえる料理でおもてなししたいですよね。しかし、どう選べばよいか、どんな演出があるのかなど、分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、結婚式の料理メニューを選ぶ際のポイントを解説します。おすすめの演出などもご紹介するので、これから結婚式を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
まず、予算の上限から結婚式の料理メニューを決めましょう。料理は演出などのオプションがあり、こだわればキリがないため、上限を決めておくと迷わずに済みます。
結婚式の披露宴で出す「婚礼料理」の平均予算は1人あたり約15,000~16,000円。一部の料理をランクアップすると、1人あたり5,000円前後の追加料金がかかります。
招待するゲストによって異なりますが、料理の合計金額は100~130万円が平均。結婚式全体の予算平均の30~40%は料理に費やす新郎新婦が多いので、目安にしてみてください。
コースにするかビュッフェ形式にするかも、結婚式の料理を決めるポイントのひとつです。
コースについては、料理のグレード別に1人当たり10,000円・15,000円・20,000円といった具合に料金が異なるのが一般的。節約したい場合は安いコースを選ぶ場合もありますが、量が少ないとゲストの満足度にも影響するため、試食会などで確かめておきましょう。
一方で、披露宴では珍しいのがビュッフェスタイル。カジュアルな雰囲気になったり、ゲストが気軽に食べたいモノを食べられたりといった特徴があります。
料理のクオリティを下げずに、費用を抑えられるのがメリット。費用相場は1人あたり約8,000~15,000円です。ただし、年配の方や子連れのゲストが多い場合は、移動が必要になるためあまり向きません。
特別感・豪華というイメージが強い料理で、結婚式の披露宴では最も選ばれることの多いフレンチ。温かいモノは温かいうちに、冷たいモノは冷たいうちに食べられるメリットがあります。 ・アミューズ(突き出し) が一般的なフレンチの順番。結婚式のおもてなしにぴったりの料理メニューです。 和装婚にぴったりの和食。婚礼料理として提供するのは、日本料理のフルコース「懐石料理」です。色とりどりの食器やエビ・タイ・昆布などの縁起のよい食材でおめでたさを感じられます。 先付・前菜・椀物・造里・炊合(多喜合)・合肴・焼物(家喜物)・酢の物(寿物)・食事・水菓子(果物)が一般的な献立ですが、アレンジが加えられることが多く、式場や料理長の考えなどによって大きく異なります。 王道のフレンチや和食ではなく、中華料理を選ぶメリットもあります。たとえば、生ものが苦手なゲストが多い場合や、結婚式が周りで多く、料理を強く印象付けたい方におすすめです。 中華料理はお箸を使って気軽に食べられるのもメリット。主に、前菜・スープ・主菜(3~4品)・主食・デザートといったコースがあります。伊勢海老や北京ダック、フカヒレなどの高級食材も多いため、ゲストにも喜んでもらえるでしょう。 料理のジャンルにとらわれず、会場側が「この結婚式のため」と用意するオリジナル料理。たとえば、新郎新婦が料理にこだわりを持って、それぞれの地元の食材を取り入れた料理にしたり、2人の家庭の味を再現したりと完全オリジナルで作るものです。 ゲストも、食べたことのない料理を味わうことができ、特別感を味わえるのがメリットです。また、気軽に箸で食べられることを考慮し、和洋折衷などを選ぶ新郎新婦も多くいます。オリジナル料理にこだわりたい方は、対応してくれる式場を探しましょう。 予算や料理のジャンルを決めたら、料理の品数や詳しい内容を決めます。味や量、盛り付けなどを実際に見て、ゲストが満足するかどうかを考えるのが重要です。 フレンチや和食は8~9品が通常ですが、オプションなどで追加したり一部をグレードアップしたりすることも可能。予算の範囲内で精いっぱいのおもてなしができるようにしましょう。 結婚式の料理を提供するにあたって確認必須なのが、ゲストのアレルギーの有無。結婚式の招待状などであらかじめゲストに聞いておき、式場にもアレルギーがあるゲストには別のメニューを提供してもらえるか確認しておきます。 また、別のメニューが選べる場合は、アレルギーではなくとも好き嫌いについて聞いておくのもおすすめです。 アレルギーや好き嫌いではなく、宗教上食べられない食材があるゲストやベジタリアンなど、特別な事情があるゲストがいるかどうかも確認しておきましょう。 宗教によってはアルコールが禁止だったり豚肉が食べられなかったりと、制限がある場合があります。宗教上の理由などに考慮したメニューを提供している式場もあるため、チェックしてみてください。 高齢者や子供などを結婚式に招待する場合は、別途料理への配慮が必要な場合もあります。たとえば、高齢者の場合は、固いモノが食べにくい場合は小さくカットして出してもらうなどの配慮が必要です。 子供の場合、お子様専用の料理を用意するかを確認します。年齢で決めるのではなく、たくさん食べる子供には大人と同じメニュー、食の細い子供はお子様専用メニューといった具合に食べる量をあらかじめ確認しておき、それぞれの子供に合ったメニューを提供してもらうようにしましょう。 また、小さい子供の場合は離乳食の段階、アレルギーがある、まだ食べさせたことのない料理が多いなどさまざまな理由があるため、料理をなしにすることも可能。ゲストが遠慮している場合もあるため、理由を確認しておきましょう。 ほかにも、フレンチや洋食ではフォークやナイフを使って食べますが、箸を別途用意してもらうこともほとんどの会場で可能。必要に応じて箸を付けてもらうと、高齢者若者問わず喜ばれます。 結婚式の料理メニューに自由が利くなら、シェフと新郎新婦で打ち合わせて2人の思い出のある料理などを、特別メニューとしてふるまうのもおすすめです。 地元の名産品や2人の思い出がある料理など、メッセージ性を込めることで特別感のある料理演出になります。オリジナルメニューにこだわりたい方は、対応してくれる式場を探してみてください。 結婚式で料理を提供する際に、ゲストに目でも楽しんでもらいたいなら、シェフによる料理演出もおすすめです。 ・肉や海鮮を目の前で焼き上げる「グリルパフォーマンス」 などさまざまな演出の種類があります。披露宴のプログラムのひとつとしても盛り上がること間違いなし。希望する場合は、料理演出に対応してくれる式場をチェックしてみましょう。 スペシャリテとは、シェフの得意料理を表すフランス語。シェフの思い入れやこだわりが詰まった料理のため、特に、「名店」とされるレストランウェディングなどでおすすめの料理です。 長年の伝統を受け継いだ料理から、シェフが独自に開発した料理までさまざま。その式場でないと、そのシェフでないと食べられないような料理を提供することで、ゲストも特別感を感じられ、満足度も高くなるでしょう。 結婚式の料理を決めるうえでは、必ず試食会に参加しましょう。料理の盛り付けはもちろん、味付けは濃くないか、量が少なすぎないか(多すぎないか)は実際に食べてみないと分かりません。 また、高齢者や子供のゲストが多い場合は、食べやすいか、固すぎるモノはないかなどは要チェックです。さまざまな結婚式場のブライダルフェアで試食会を行っていることが多いため、ぜひ足を運んでみてください。 ゲストの満足度を大きく左右する結婚式での料理。予算内で精いっぱいのおもてなしをしたり、アレルギーや年齢などで特別な対応をしたりとゲスト全員に配慮する必要があります。また、さまざまな料理演出があるので、特にこだわりたい方は検討してみるのもおすすめです。 味付けや量を確認するうえで試食会などに参加するのは必須。ぜひ、こだわり抜いた料理でゲストをおもてなししてみてください。
・オードブル(前菜)
・スープ
・ポワソン(魚料理)
・ソルベ・グラニテ(口直し)
・ヴィアンド(肉料理)
・デセール(デザート)
・コーヒーや紅茶とプティフル(小菓子)品数や料理の内容を決める
料理を選ぶ際はゲストの年齢やアレルギー有無などを確認
アレルギー
宗教上などの理由
子供や高齢者
結婚式で料理を提供する際のおすすめ演出
新郎新婦の思い入れがあるメニューの再現
シェフによるパフォーマンス
・ブランデーなどのアルコールを注ぎ炎を上げる「フランベサービス」
・披露宴会場から調理の様子が見える「オープンキッチン」
・ゲストの前でステーキやローストビーフといった食材を切り分けてくれる「カービングサービス」スペシャリテ
試食会で確認するのは必須
結婚式の料理はゲストの満足度を一番に考えて選ぼう