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婚姻届の書き方や準備を分かりやすく解説。注意点も要チェック

2022.04.14
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入籍し、法的に夫婦になるために必要不可欠な「婚姻届」。いざ記入をしようと思ったものの、住所・本籍・証人など、記載事項が多く、どのように書いたらよいか迷う方もいるのではないでしょうか。

そこで、今回は婚姻届の欄のどこにどのように書くのか正しい書き方や、書く前に準備すること、モノなどを解説します。これから入籍を控えている方はぜひ参考にしてみてください。

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婚姻届を書く前の準備

婚姻届を入手して入籍する日を決める

婚姻届を入手して入籍する日を決める

婚姻届は指定された様式さえ守られていれば、どこで入手しても、法的に有効な書類として認められます。

役所(住んでいる場所でなくても可)のラックや受付などで受け取れるほか、コンビニで1部約500円前後で購入できたり、雑誌などの付録として付いていたりと、さまざまな場所で手に入れることが可能。

また、市区町村のホームページや、オリジナル婚姻届が作れるサイトなどを使い、PDFでダウンロードして、印刷したモノも使えます。

自作する場合は法務省のホームページにある指定様式をダウンロードして使いましょう。欄外にある右側の文字以外はすべてそのまま使う必要があります。

様式は「戸籍法施行規則」によって定められており、サイズはA3で、切り貼りなどの加工はNG。紙は普通紙、もしくは上質紙を使用しましょう。

婚姻届をどこでもらうかは以下の記事で詳しく解説しています。
参考:婚姻届はどこでもらう?もらう場所や提出先、入手先など完全解説

また、婚姻届の提出日が入籍日になるため、いつを入籍日にするかを決めておきます。入籍予定日のギリギリに婚姻届を手に入れるのではなく、余裕を持って入手しておきましょう。

余裕を持って必要書類や必要なモノを揃えておく

余裕を持って必要書類や必要なモノを揃えておく

婚姻届は1枚だけで提出することはできず、必要事項をしっかり記入し、押印をして、必要書類を入手しておかないと、いざ役所に提出しても受理されません。

足りないモノがあれば再提出になり、希望日に入籍できないという事態に…。必要なモノを覚えておき、入籍日までに余裕を持って揃えておきましょう。

●婚姻届・・・書き損じのために多めにもらっておくとよい
●本人確認書類・・・1点だけで確認できる書類(運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなど顔付きのモノ)、ない場合は、2点あわせて確認する書類(顔がないマイナンバー通知カード、保険証など)
●戸籍謄本・・・新郎新婦2人分のモノ(本籍地と婚姻届を提出する自治体が同じ場合は不要。新郎新婦どちらか片方の本籍地が違う場合、1人分は必要)
戸籍のある市区町村の役所で、印鑑・本人確認書類を持参のうえ、1通あたり450円で発行できる
●印鑑・・・新郎新婦それぞれの印鑑が必要でスタンプ印やゴム印は不可

証人を選び署名押印を依頼しておく

証人を選び署名押印を依頼しておく

婚姻届には「証人」欄があり、新郎新婦以外の成人2名に生年月日・住所・本籍を書いてもらったうえで、署名押印をお願いしなければなりません。必ず証人本人の自筆である必要があり、印鑑も別のモノという決まりがあります。

証人になってもらう相手には、事前に依頼しておき、記入してもらうときには菓子折りやお礼の品といった手土産を持参しましょう。そして、無事婚姻届を提出できたら、証人にも報告するのがマナーです。

婚姻届の書き方を詳しく解説

1.届出日

婚姻届を役所に提出する日を記入します。記載事項に不備がなければ、書いた日付が入籍日となるため注意。役所の夜間や休日など時間外窓口で提出した場合でも、届出日=入籍日となります。

2.氏名と生年月日

新郎新婦、それぞれの旧姓で、戸籍謄本通りの楷書で氏名を記入します。旧字体の場合はそのまま書きましょう。生年月日の年は、西暦と元号どちらでも構いません。

3.住所と世帯主の氏名

それぞれの住民票に記載されている住所をそのまま記入します。マンション・アパート名の記載がある場合も、その通りに書きましょう。世帯主も住民票通りに記載します。1人暮らしの場合、本人の名前で登録するのが一般的です。

ただし、住所が長くなってしまい、欄に入らない場合は、婚姻届に印刷されている「番地・番・号」の表記を横線で消して、空いたスペースに詰めて記入します。

入籍とともに住所を変更する場合は、転出と転入の手続きが別途必要。転入届と同時に婚姻届を提出する場合、市区町村によって記入する住所が異なる場合があります。住所変更を伴う際は、あらかじめ役所に確認を取っておきましょう。

一方で、既に同居している場合は、同じ住所を省略せずに書きます。世帯主は2人の場合もあれば、どちらか1人を世帯主としている場合もあるので、住民票を確認しましょう。

4.本籍と筆頭者の氏名

2人が結婚する前の本籍住所を書きます。戸籍謄本に記載されている通りに住所を記入しましょう。「筆頭者の氏名」は戸籍謄本の最初に記載されている方の氏名です。

本籍地が分からない場合は、住民登録をしている自治体で、自分の「本籍地が記載されている住民票」を請求すれば、本籍地や筆頭者を確認できます。電話などで聞いても役所側も答えられないので、注意しましょう。

5.父母の氏名と父母との続き柄

父母の氏名を正しく記入します。父母が同姓の場合、母の姓は省略可能。亡くなっている場合も記入が必要なので注意しましょう。

父母が離婚している場合はそれぞれの氏名を記入します。続き柄は、父母から見た自分が長女長男の場合は「長」、次男次女は「次」もしくは「二」、三男三女以降は漢数字で記入しましょう。

父母が別の方と再婚している場合は、「実の父母」の氏名をそれぞれ記入。ほかにも、親の名前が分からない場合は戸籍謄本を確認したり、戸籍上の父母どちらかの欄が空欄の場合は未記入で提出したりと状況によって書き方は異なります。

6.婚姻後の夫婦の氏・新しい本籍

新郎新婦どちらの姓にするか、2人で相談してチェックを入れましょう。チェックを入れた方が新しい戸籍の筆頭者になります。

本籍地は2人で決めた住所を記入しましょう。選択した氏の方が、既に戸籍の筆頭者である場合は記入不要です。

新しく記入する場合、新本籍の住所はどこでも構いませんが、後々の戸籍謄本の取得のしやすさを考えて決めるのがおすすめ。戸籍謄本は、本籍地でしか入手できないためです。

新しい本籍の決め方については、以下の記事を参考にしてみてください。
参考:婚姻届の「新本籍」とは?「本籍」との違いや新本籍の書き方や決め方をご紹介

7.同居を始めたとき/初婚・再婚の別

新郎新婦が既に同居している場合は、同居を開始したときと、結婚式を挙げたとき、どちらか早い年月を記入。結婚式だけ挙げて同居をしていない場合は、結婚式の年月を記入します。

婚姻届提出時に同居をしていない、結婚式も挙げていない場合は、空欄で提出。その際は、婚姻届の左下にある、「その他」欄に同居も結婚式もしていない旨を記入しましょう。

初婚か再婚かのチェックは漏れなく、再婚の場合は死別・離別の年月日も正しく記入します。

8.同居を始める前の夫妻それぞれの世帯の主な仕事と夫妻の職業

同居開始前の、新郎新婦それぞれの仕事に当てはまる項目に、ひとつずつチェックを入れましょう。

職業は国勢調査がある年の4月1日~翌年3月31日に婚姻届を提出する場合のみ記入します。国勢調査は5年ごとに行われており、直近では2022年の実施です。

9.届出人

それぞれの旧姓で氏名を記入し、2人別の印鑑を押します。「2.氏名と生年月日」で書いたのと同様、戸籍謄本に記載されている通りの正しい文字で記入。印鑑は、実印でなくても構いませんが、スタンプ印やゴム印は不可です。

10.証人

婚姻届は法律で「成人の証人2名以上の署名が必要」と定められているため、証人は必ず2名にお願いする必要があります。

成人であればどなたでも構いません。証人2名の氏名・住所・生年月日・本籍の記入と押印をしてもらいます。もし証人が親子だったり夫婦だったりする場合でも、別々の印鑑を押してもらわなければなりません。

外国人と国際結婚する際の婚姻届の書き方

外国人と国際結婚する際の婚姻届の書き方

外国人と国際結婚する場合の婚姻届の書き方は、2人の国籍や、現在の住所などによって異なります。また、必要な手続きや必要書類が発生する場合もあるので、必ず役所や、在日大使館・領事館に確認しましょう。

基本的に外国人の場合、日本で先に結婚をする場合の婚姻届の書き方は、

・氏名:カタカナ(中国や韓国の方の場合は漢字)
・生年月日:西暦
・住所:日本の住民票の住所か、本国住所のどちらか
・本籍:国名のみを正式な国名で省略せずに記入(例・アメリカ合衆国)
・婚姻後の夫婦の氏:チェックなし(基本的に国際結婚では姓は変わらないため)
・届出人:パスポート通りに記載し、押印は不要

など、日本人の場合と少し異なる点があるので注意が必要です。

婚姻届を書いたら役所に提出する

婚姻届を書いたら役所に提出する

婚姻届の必要事項をすべて記入したら、いよいよ提出です。提出先は婚姻前の2人どちらかの本籍地、2人の新しい本籍地、所在地、いずれかの市区町村の役所と決められています。

所在地については、旅行先などの一時的な滞在場所も含まれる点を覚えておきましょう。リゾート婚や、ハネムーンの旅行先などで提出することも可能です。

提出時間は、必ずしも役所の開庁時間内である必要はありません。休日・夜間窓口が設けられている場合は、24時間365日提出可能。ただし、役所によって時間外の対応は異なるため、事前に確認しておくのがおすすめです。

時間外窓口で婚姻届を提出する場合、記入漏れやミスなどがあると受理されない場合もあります。しっかり記載内容に間違いはないか、抜け漏れはないか確認してから提出しましょう。

婚姻届を書くにあたっての注意点

字は略字を使わず丁寧に書く

字は略字を使わず丁寧に書く

婚姻届の文字は崩さず、略字を使わず丁寧に、楷書体で書きましょう。基本的に、戸籍謄本や住民票にある通りに記載すれば間違いがありません。

たとえば元号の「平成」を「H」にしたり、「昭和」を「S」にしたりするのはNGです。漢字も戸籍謄本に旧字体が記載されていれば、旧字体で記載します。

修正テープ・修正ペンの使用はNG

修正テープ・修正ペンの使用はNG

婚姻届は消えないペンで記入しなければならないため、間違えてしまうこともあるでしょう。しかし、もし間違えても修正テープや修正ペンの使用はNGです。

修正の方法は、間違えた箇所に横に二重線を引き、上から届出人の押印欄に押したモノと同じ印鑑で押印するだけ。さらに、左側の欄外にある「届出印」の欄に同じ印鑑で押印しておきましょう。

この欄は「捨印」といい、万が一役所で婚姻届の不備が見つかった場合に、捨印を「訂正印」として誤りを訂正してもらえます。また、書き間違えないか不安な方は、婚姻届を複数枚入手しておくと安心です。

民法改正で20歳以下でも婚姻同意書は不要!

民法改正で20歳以下でも婚姻同意書は不要!

日本では婚姻は民法改正により、成人年齢が18歳に引き上げられました。2022年4月1日時点で18歳、19歳の方は2022年4月1日で「新成人」とみなされます。

また、女性の結婚可能年齢が16歳だったのが、18歳に引き上げられ、男女ともに18歳となりました。従来は未成年が婚姻する場合、両親の「婚姻同意書」が必要でしたが、現在では18歳以上の成人であれば、2人の合意のみで婚姻届を提出できます。

婚姻届を正しい書き方を押さえて入籍日を迎えよう

婚姻届には提出するにあたって、2人の成人に証人を頼んでおく、戸籍謄本を取得しておくなど準備がたくさんあります。

また、書き方も戸籍謄本通りに記載するなど、厳しく指定されているので注意が必要。入籍記念日となる日に、無事婚姻届を提出できるよう、しっかり確認しながら記入しましょう。

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