婚姻届に押しておくと、万が一書き間違いをしてしまった場合も安心の「捨印」。提出後、修正があった場合も、捨印が押してあれば役所側で修正してもらえる可能性があります。
今回は婚姻届に押印する「捨印」にフォーカスを当て、捨印を失敗してしまった場合や、捨印を押すところがない場合の対処法などを解説していきます。婚姻届の押印について疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
婚姻届に押す「捨印」とは、万が一記載した内容に間違いがあった場合、相手に訂正権限を与えるための印鑑です。
婚姻届のように、自分たちの手元から離れた書類は訂正するのが難しい場合もあります。
捨印は、間違いを見越して「前もって押しておく訂正印」の役割を果たすモノです。
また、捨印は婚姻届にある「届出人の署名押印欄」に押した印鑑と同じモノを使います。異なる場合は捨印と認められないので、注意しましょう。シャチハタやゴム印などは使えません。
捨印は必ず押さなければいけない訳ではありません。入籍する夫婦2人で役所の開庁時間内に提出しに行く場合は、窓口で修正できるため、捨印は押さなくても大丈夫です。
役所によっては捨印が必要ない場合や、捨印ではなく訂正印でなければならない場合もあります。いずれにせよ、役所へ婚姻届を提出しに行く際は、印鑑を忘れずに持っていきましょう。
平日夜間や休日に婚姻届を提出する場合を含め、いずれの場合も捨印を押しておくのがおすすめ。捨印が必要ない場合でも、押してあることで問題が生じる可能性はないためです。
婚姻届の捨印を押印する場所は、「捨印欄」の有無によって異なります。
婚姻届に捨印欄がある場合は、「〇字訂正〇字加入〇字削除」と書かれた下の「届出印欄」に、2人の旧姓の印鑑を押印しましょう。
一方で、捨印欄がない婚姻届の場合は、枠外の余白に「※捨印」と記入し、2人の印鑑を押印しましょう。
また、証人の捨印欄はありません。もし証人の捨印がなくても、不受理になることはありませんが、万が一に備えて、「証人欄」の枠外に証人の捨印を押しておくと安心。
捨印の場所の指定は特にはありませんが、夫婦の氏名・生年月日の記入欄、もしくは署名押印欄の左側にある余白が妥当です。
婚姻届の押印には朱肉を使うため、逆さ押し・欠け・にじみ・二重など失敗する方も多いのではないでしょうか?
捨印の失敗とは一般的に、印鑑の氏名が判読できない状態になってしまったり、印影が欠けてしまった状態を指します。
もし捨印を失敗してしまった場合は、押し間違えた印影の横にしっかり押印。なるべく枠内に収めるのがベターですが、大幅にはみ出さなければ問題ありません。
修正テープで修正をしたり、間違えた印鑑の上からもう1度押印したりするのはNGです。
ほかにも、婚姻届で印鑑を押す欄を間違えてしまったなどの理由で訂正したい場合は、押し間違えた部分に二重線を引き、枠内の余白部分に正しい印鑑を押しましょう。
印鑑が少しかすれてしまった程度の場合は、受理してもらえることが多いようです。
ただし、文字が判読できないほどかすれてしまった場合は、やはり訂正が必要。上述と同様、間違えた印影の横にしっかり押印しましょう。
捨印は必ず押さなければならないモノではありませんが、万が一修正が発生したときのために押印しておくのがベター。
また、押印に失敗した場合は押し直しが必要になる場合もあります。あらかじめ朱肉をしっかりと付け、押印の練習をしておくのがおすすめです。婚姻届は大事な公的書類。希望日に入籍するため、丁寧に記入押印しましょう。